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3羽のガチョウと森の妖精

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 昔々、3羽のガチョウが狼から逃れるために、家をつくることを考えた。

 まず、3羽のガチョウたちは藁で家を建てた。しかし、大きなガチョウが「さあ、この家が気持ちいいかどうか見てみよう」と中に入って、鍵をかけ、他の2羽のガチョウは入れなかった。

 次に、2羽のガチョウたちは干し草で家を建てた。前回の家よりも素敵なものだった。すると、真ん中のガチョウが「さあ、この家が気持ちいいかどうか見てみよう」と中に入って、鍵をかけ、小さなガチョウは入れなかった。

 小さなガチョウが彷徨っていると、鉄と石を持った建築家になりたい男に出会った。その男が鉄と石で小さなガチョウのために、家を建てた。ガチョウは男に感謝し、家に入り、鍵をかけた。

 さて、狼はガチョウたちが家にいることを知り、それぞれの家に行くことを考えた。最初、藁の家を吹き飛ばし、大きいガチョウを丸呑みした。次に、干し草の家を吹き飛ばし、真ん中のガチョウを丸呑みした。その後、狼は、鉄と石の家に行ったが、家を吹き飛ばすことができなかった。そのため、狼は作戦を変え、小さなガチョウに明日一緒にマカロニ料理をつくろうと提案した。ガチョウは承諾した。

 翌日、狼が持ってきた食材を使って、ガチョウはマカロニ料理を作った。その間に水でいっぱいのやかんに火をかけた。ガチョウが狼に味見をさそい、ドアを開けずに、味見ができる穴に口をあけるように指示した。それに応じ、狼が穴に口を入れると、ガチョウはやかんの中の熱湯をマカロニの代わりに注いだ。狼は火傷で気を失った。

 小さなガチョウはナイフで狼の腹を切り裂き、丸呑みにされた他の2羽のガチョウを助けた。しかし、よく見ると、狼ではなく、狼の毛皮を被った人間であった。さらに、よくよく見てみると、それは鉄と石の家を作ったあの建築家になりたい男であった。気がついた小さなガチョウは救急車を呼び、なぜか見たこともない黄色い救急車で病院に運ばれた。男は九死に一生を得た。

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前回のイベント時に撮った写真。「3羽のガチョウ」というイタリアの童話(中谷礼二「未来のコミューン」より)がある。上記の物語はそのリメイクである。「3匹の子ブタ」ではなく、「3羽のガチョウと森の妖精」という「新しいオリジナルなメルヒェン(ノヴァーリス「一般草稿」)」である。

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